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少額減価償却資産との違いを解説

少額減価償却資産との違いを解説

備品を経費で処理するには、2つの異なる扱い方があります。1つは、使用可能期間や取得価格を踏まえて、損益計算書の「消耗品費」の勘定科目で経費計上する場合、もう1つは、貸借対照表の「工具・器具・備品」の勘定科目に資産計上する場合です。

少額減価償却資産で一括償却して節税!【令和2年改正】

少額減価償却資産の特例は、2年ごとに適用期限が延長されていますが、令和2年の税制改正においても、適用期限が2年間延長され、令和2年4月1日から令和4年3月31日までの間に取得等をして事業の用に供した減価償却資産が対象とされました。
また、対象法人から連結法人が除外されることとなり、対象法人の要件が「常時使用する従業員の数が500人以下の法人」に限ることとされました(改正前は1,000人以下)。
この「常時使用する従業員数」については、常用であるか日々雇い入れるかを問いません。事務所または事業所に常時就労している職員、工員の総数によって判定されます。
なお、繁忙期等に数カ月程度の期間労務に従事する人がいる場合には、その数を常時使用する従業員の数に含めるものとされています。

少額減価償却資産の特例以外の中小企業者の優遇措置

取得価額 中小企業者等 中小企業者等以外の法人
30万円以上 通常の減価償却 通常の減価償却
30万円未満20万円以上 300万円を限度として全額損金算入
20万円未満10万円以上 一括償却(3年間定額償却)可能または300万円を限度として全額損金算入 一括償却(3年間定額償却)可能
10万円未満 消耗品費等として全額損金算入可能

(1)そもそも「減価償却」とは?

建物、機械、パソコン、プリンターなどは、取得した年度だけでなく、使っていくうちに価値が減少していきますが、取得した以降も何年かは働いてくれることが予想されます。
このような資産を取得年度で一括に費用に計上すると、その年度の利益に大きな影響を与えてしまい、会社の財務内容を正しく把握することができなくなってしまいます。
そこで、これらの資産については「実際に稼働すると予想される期間」で、建物、機械、パソコン、プリンターなどの費用を負担すべきとされています。
このような考え方を「減価償却」といい、建物、機械、パソコン、プリンターなど、使っていくうちに価値が減少していく資産を「減価償却資産」といいます。

(2)減価償却資産の償却方法とは

少額減価償却資産との違いを解説 定額法か定率法かの選択は、それぞれの資産に応じた評価方法に従います。

(3)10万円未満の少額減価償却資産

この少額減価償却資産の特例は、上手に活用すると、固定資産を消耗品と同じように取得費用を購入したタイミングで費用に一括計上することができるので、節税効果が期待できるということになります。

有形固定資産 第4回:減価償却方法

級数法

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減価償却の計算方法は?定額法・定率法の違いをわかりやすく解説!

減価償却の計算方法は?定額法・定率法の違いをわかりやすく解説!

・残存価額
残存価額とは、2007年の税制改正前まで使われていた考え方で、法定耐用年数経過後に残っている価値を指していました。 残存価格は、おおむね取得価格の10%とされていました。つまり、法定耐用年数経過後にその資産を売却すれば、取得価格の10%で売ることも可能とされていました。
2007年3月31日以前は、この残存価額を考慮し、減価償却の計算が行われていました。
しかし、2007度の税制改正によって、2007年4月1日以降に取得した有形償却資産については、「残存価額」自体が廃止され、「残存簿価」というものが作られました。
残存簿価では、法定耐用年数が経過した有形償却資産に対し、残存価額(税制改正まで)は前述のように取得価格の10%がその資産の価値と考えられていたものが、残存簿価ではその資産の価値は1円とみなされるようになりました 。

・耐用年数
耐用年数とは、 減価償却の対象となる固定資産を本来の用途用法通り使用した場合、通常予定される効果が続く年数を意味します。
国税庁でそれぞれの固定資産について耐用年数が決められており、耐用年数表があります。

減価償却の計算方法(減価償却方法)は大きく分けて「定額法」と「定率法」の2種類がある

減価償却の計算方法(減価償却方法)は大きく分けて「定額法」と「定率法」の2種類がある

減価償却の計算方法(減価償却方法)には「定額法」と「定率法」の2種類があります。
どちらを用いるかによって、経費の計上方法が変わります。
それぞれの計算方法はどのように異なるのか見ていきましょう。

定率法は年が経過するについて償却費の額が減少します。
定率法の減価償却費=取得価額(or 未償却残高)×定額法の償却率
初めの年の償却費が一番多く、「償却保証額」に満たなくなると、毎年同額を計上します。

減価償却方法の計算方法は?【定額法】

減価償却方法の計算方法は?【定額法】

例)
構造又は用途:一般用の自動車(個人事業主の車、事業用)
車両の取得価額:300万円(新車)
事業供用日:2019年1月1日(期首)
個人の事業年度:1月1日~12月31日
法定耐用年:6年
定額法償却率:0.167

1年目~5年目:300万円×0.167 =50万1,000円
6年目:300万円-50万1,000円×5-1=49万4,999円

減価償却方法の計算方法は?【定率法】

例)
構造又は用途:一般用の自動車(個人事業主の車、事業用)
車両の取得価額:300万円(新車)
事業供用日:2019年1月1日(期首)
個人の事業年度:1月1日~12月31日
法定耐用年:6年
定率法償却率:0.333
定率法改定償却率:0.334
定率法保証率:0.09911

償却保証額 =取得価額× 定率法保証率
=300万円×0.09911=29万7,330円

減価償却の耐用年数とは?

減価償却の耐用年数とは?

車両・運搬具の耐用年数の一覧(一部抜粋)

少額減価償却資産との違いを解説
構造・用途 細目 耐用年数
一般用のもの(特殊自動車・次の運送事業用等以外のもの) 自動車(2輪・3輪自動車を除く。)
└小型車(総排気量が0.66リットル以下のもの) 4
└その他のもの 6
2輪・3輪自動車 3
自転車 2
リヤカー 4
運送事業用・貸自動車業用・自動車教習所用のもの 自動車(2輪・3輪自動車を含み、乗合自動車を除く。)
└小型車(貨物自動車にあっては積載量が2トン以下、その他のものにあっては総排気量が2リットル以下のもの) 3
└大型乗用車(総排気量が3リットル以上のもの) 5
└その他のもの 4
乗合自動車 5
自転車、リヤカー 2
被けん引車その他のもの4

建物の耐用年数の一覧(一部抜粋)

少額減価償却資産との違いを解説 少額減価償却資産との違いを解説
構造・用途 細目 耐用年数
木造・合成樹脂造のもの 事務所用のもの 24
店舗用・住宅用のもの 22
飲食店用のもの 20
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの 事務所用のもの 50
住宅用のもの 47
飲食店用のもの
└延面積のうちに占める木造内装部分の面積が30%を超えるもの 34
└その他のもの 41
金属造のもの 事務所用のもの
└骨格材の肉厚が、(以下同じ。)
‐4mmを超えるもの 38
‐3mmを超え、4mm以下のもの 30
店舗用・住宅用のもの
‐4mmを超えるもの 34
‐3mmを超え、4mm以下のもの 27
飲食店用・車庫用のもの
‐4mmを超えるもの 31
‐3mmを超え、4mm以下のもの 25

定額法と定率法どちらで計算したほうが良い?

減価償却の計算事例

減価償却の計算事例

年の途中で購入した場合

例)
構造又は用途:一般用の自動車
車両の取得価額:300万円(新車)
事業供用日:2019年8月3日
個人の事業年度:1月1日~12月31日
法定耐用年:6年
定額法償却率:0.167
定率法償却率:0.333
定率法改定償却率:0.334
定率法保証率:0.09911

<定額法>
取得年(事業用に使い始めた年度)は月割り計算となります。
今回は事業供用日が事業年度の途中である8月3日となっており、その年の年度末である12月末の1年分の減価償却費を求めるため、8月~12月(5ヶ月)の月割りで計算する必要があります。

耐用年数が6年の場合、7年目の計算はその前の年までと異なります。
帳簿価額が1円になるまでの金額が減価償却費となります。
7年目:300万円-(20万8,750円+50万1,000円×5+1)=28万6,249円

<定率法>
まずは、償却保証額を求めます。取得価額に定率法保証率をかけたものです。
300万円×0.09911=29万7,330円

取得年(事業用に使い始めた年度)は月割り計算となります。
1年目:減価償却費:300万円×0.333×(5÷12)=41万6,250円
未償却残高:300万円-41万6,250円=258万3,750円

2年目以降は未償却残高に償却率をかけて減価償却費を出します。
2年目:減価償却費:258万3,750円×0.333=86万388円
未償却残高:258万3,750円-86万388円=172万3,362円
3年目:減価償却費:172万3,362円×0.333=57万3,879円
未償却残高:172万3,362円-57万3,879円=114万9,483円
4年目:減価償却費:114万9,483円×0.333=38万2,777円
未償却残高:114万9,483円-38万2,777円=76万6,706円

ここで、償却保証額の29万7,330円を下回ったため、この年から定額法で計算します。
5年目:減価償却費:76万6,706円×0.334=25万6,079円
未償却残高:76万6,706円-25万6,079円=51万627円

新品ではなく中古で購入した場合

例)
構造又は用途:一般用の自動車
車両の取得価額:100万円(中古車・3年0ヶ月落ち)
事業供用日:2019年8月3日
個人の事業年度:1月1日~12月31日
法定耐用年:6年
中古資産の耐用年数:3年(簡便法による見積り耐用年数)
定額法償却率:0.334
定率法償却率:0.667
定率法改定償却率:1.000
定率法保証率:0.11089
※上記4つは3年の場合の数値

耐用年数が3年の場合、4年目の計算はその前の年までと異なります。
帳簿価額が1円になるまでの金額が減価償却費となります。
4年目:100万円-(13万9,167円+(33万4,000円×2)+1)=19万2,832円

<定率法>
まずは、償却保証額を求めます。取得価額に定率法保証率をかけたものです。
100万円×0.11089=11万890円

2年目以降は未償却残高に償却率をかけて減価償却費を出します。
2年目:(100万円-27万7,917円)×0.667×(12÷12)=48万1,630円
3年目:(100万円-27万7,917円-48万1,630円)×0.667=16万383円

耐用年数が3年の場合、4年目の計算はその前の年までと異なります。 少額減価償却資産との違いを解説
帳簿価額が1円になるまでの金額が減価償却費となります。
4年目:(100万円-27万7,917円-48万1,630円-16万383円-1)=8万69円

固定資産を廃棄処分した場合

固定資産をゴミ焼却場や埋立地へ持っていき、完全処分した場合、固定資産の廃棄という扱いになります。
固定資産を期中で廃棄した場合には、期首から廃棄処分日までの減価償却費を月割りにして計上します(月未満の端数は切り上げします。例:上記中古車の取得日が8月3日で、12月17日に廃棄した場合は5ヶ月となる)。
固定資産を廃棄する際に処分費用が発生した場合は、この処分費用も含めて「固定資産廃棄損」勘定で記帳します。

固定資産を売却した場合

固定資産に価値が残っていて、売却する場合があります。
有形固定資産を売却する場合、有形固定資産が減少するため、売却した有形固定資産の帳簿価額を減額します。
なお、固定資産を期中で売却した場合には、期首から売却日までの減価償却費を月割りにして計上します。

<帳簿の例>
期首に取得した法定耐用年数6年の備品を購入した場合
(取得原価:300,000円、償却方法:定額法、償却率 0.167、耐用年数:6年、減価償却費:50,100円)

少額減価償却資産との違いを解説

借方 貸方
減価償却費 50,100円 固定資産(備品) 50,100円

<帳簿の例>
期首に取得した法定耐用年数6年の備品を購入した場合
(取得原価:300,000円、償却方法:定額法、償却率 0.167、耐用年数:6年、減価償却費:50,100円)

借方 貸方
減価償却費 50,100円 減価償却累計額 50,100円

減価償却の理解は土地活用をする際の重要なポイント

ここまで、車輛(車両・運搬具)の減価償却を取り上げ、「定額法」や「定率法」の解説、および、それぞれの減価償却の計算方法についてご紹介いたしました。減価償却は車両だけでなく、アパートやマンションなどの建物にもかかってきます。建物の減価償却の計算は「定額法」で、構造によって耐用年数も異なります。
アパート経営やマンション経営、土地活用などを考えている方は、信頼できる専門家に相談することが大切です。
生和コーポレーションでは、長年の実績で蓄えられた不動産ノウハウをはじめ、不動産に関する税金に至るまで、土地活用に関するご相談を承っております。ぜひ、お気軽に、生和コーポレーションまでご相談ください。

よくあるご質問

土地活用・不動産経営は初心者なのですが、どのように相談をおこなえばよいでしょうか? 弊社HPの電話もしくはお問い合わせフォーム・資料請求フォームから、お気軽にお問い合わせください。ご要望に応じて、オンライン面談・電話・メール等での対応が可能です。 生和コーポレーションの土地活用・不動産経営には、どのような特徴があるのですか? 4大都市圏での営業に特化し、土地活用一筋50年を超えております。マンション・アパートの累計着工戸数は100,000戸を超え、都市部に強い生和だからこそ、サブリース・一括借上げの入居率98%台を実現しています。 お問い合わせ後の流れはどのようになっているのですか? お問い合わせ頂いた電話番号もしくはメールアドレスに担当がご連絡致します。
お客様のご相談内容に応じて、経験・知識が豊富な担当が対応致します。

備品を経費に計上するには?備品と消耗品の違いや会計処理の方法などわかりやすく解説

備品

経費 社員


備品を経費で処理するには、2つの異なる扱い方があります。1つは、使用可能期間や取得価格を踏まえて、損益計算書の「消耗品費」の勘定科目で経費計上する場合、もう1つは、貸借対照表の「工具・器具・備品」の勘定科目に資産計上する場合です。

1-1.そもそも備品とは

1-2.経費に計上できる備品

1-3.資産に計上される備品

1-3-1.減価償却する場合

1-3-2.一括償却資産にする場合

1-3-3.少額減価償却資産の特例を受ける場合

2.備品と消耗品との違い


先述のとおり、備品を経費として計上するか、あるいは資産として計上するかは物品によって異なります。経費として計上する場合は「消耗品」費の勘定科目が適用され、固定資産として扱う場合は「工具・器具・備品」として仕訳が行われます。

2-1.消耗品費と混同されがちなもの

2-1-1.事務用品費

2-1-2.雑費

3.備品と消耗品の会計処理方法

経費 まとめ


備品と消耗品、それぞれを会計処理する際の方法は具体的にどう異なるのかを解説します。

3-1.備品の会計処理

3-1-1.備品の仕訳例

3-2.消耗品の会計処理

3-2-1.消耗品の仕訳例

経費 社員


備品と消耗品は経理処理する際、耐用年数と取得価格によってそれぞれ扱いが異なります。一般的に、取得価額が10万円未満、あるいは耐用年数が1年未満のものは消耗品に該当し、費用または資産のどちらでも経理処理が可能です。一方、取得価額が10万円以上で耐用年数が1年以上のものは備品としての扱いになるため、決算時は耐用年数に応じて減価償却が行われます。

勘定科目や仕訳の「こんなときどうする?」
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修繕費と資本的支出・消耗品費の違いは何?間違いやすい仕訳方法を具体例とともに解説


修繕費は、建物や備品などの資産を修繕する費用に適用する勘定科目です。しかし、修理・改良する際の資本的支出や、消耗品費との区別はつきにくいものです。

修繕費とはどのようなものに適用されるか


まず、修繕費とはどのようなものかについて見ていきます。

修繕費の概要

修繕費は、 事業の運営上必要となる建物や備品などの資産について、修理を行った際に発生する費用です。

基本的には、 破損や劣化に対してもとの状態に戻す原状回復のための修理 を指し、修理の一環であれば部品交換などにも適用されます。
また、災害で建物などが損壊した場合の費用も、原状回復の域であれば修繕費として計上できます。

修繕費となりえるもの

建物を修繕する

事業に供している 建物全般について、原状回復のための修理は修繕費に該当します。
例えば、屋根の修理や外壁塗装、床や壁紙の張替えに加え、窓ガラスをそのまま交換するなどです。さらに、エレベーターや水回りの修理も修繕費に含まれます。

各種備品を修理する

修繕費は、 各種備品の修理や交換にも適用できます。 少額減価償却資産との違いを解説
大きな備品では、工場の機械や空調・コピー機の修理や部品交換、小規模な備品であればPCの修理やデータバックアップ費用も修繕費の一環です。
ちなみに、これら備品に関する 定期点検やメンテナンス費用も、修繕費に計上できます。 そのほか、デスクや書庫などの修理に関しても、修繕費で賄うことが可能です。

社用車のメンテナンス

災害で破損した固定資産の原状回復

  • 原状回復するものであること
  • 原状回復した状態を維持するための補強、水害などの防止処置に供した費用であること

上記以外で修繕費と認められるもの

  • 建物の移築の中で、旧建物で使用していた資材を70%以上使用した際の建築費用
  • 建物の移築で、旧建物と同一の設計や規模で建築する費用
  • 大規模な機械を移設する際にかかった費用
  • 既存の土地が地盤沈下した時、もとの高さに戻す地盛りや浸水を防ぐ床上げ、移設費用
  • 水害防止のために水はけを促進させる砕石や砂利などを敷設する費用

修繕費と似て非なる資本的支出


修繕費とよく似た支出として、資本的支出があげられます。これら2つには、どのような違いがあるのでしょうか。

資本的支出とは何か

資本的支出とは、建物や備品などの資産の修理に、改良を加えてその価値や機能を向上させたときにかかった費用です。
例えば、上記の建物の修繕費の例として見てみましょう。
外壁塗装で原状にはなかった防水効果のある塗料を使用した、窓ガラスをより強度のあるものに交換したなどの場合、それぞれの価値・機能を向上させたことになります。
このような改良を行った時に、支出した費用は資本的支出に含まれます。

資本的支出は経費ではなく固定資産

修繕費と資本的支出の線引きとは

  • 建物の増築や設備の新たな取付け
  • 既存とは別の用途で建物を改装した時
  • 機械の部品について、より性能を向上させる部品への取替え

ただし、 改良作業の中に修理が含まれる場合、一定の条件を満たした部分については修繕費としての計上が可能です。 こちらの条件については、後述します。

資本的支出となりえるもの

  • 建物に避難用の階段を設置する
  • 事務所の用途を変えるために内装を新しくする
  • 事務所のリフォームや増改築など
  • PCや機械などをグレードアップしたものに買換える

建物の工事で見る修繕費と資本的支出の線引き

例えば、個人事業主で 一戸建て住宅を自宅兼事業所としている場合、住宅部分か事業所部分かを問わず、改良を行った場合は資本的支出 とみなされます。
具体的には、耐震構造のグレードアップや断熱材の追加、オール電化への移行やバリアフリー対応への改築などは資本的支出です。
そのほか、一般的に修繕の範囲に入りそうな各種工事でも、その工法によって資本的支出となります。

  • トタン屋根から瓦屋根への改装
  • 雨漏りの修理に関して、該当部分だけではなく屋根全体に防水対応の素材を被せる
  • 外壁塗装で、防水や断熱などの機能をプラスした塗料・高級な塗料の使用

これらの工事においては、どの部分を修繕とするか、また、資本的支出とするかの線引きが難しいところかもしれません。
しかし、明確な線引きを作るために、 行った工事の明細をしっかり理解し、施行業者からも説明を受けて区別することが大切です。

制定される条件で見る修繕費と資本的支出の線引き

・3年以内のサイクルで行われるもの
3年以内の短い周期で修理および改良が行われる時、その資産において価値や機能を向上させるものであっても、修繕費とする ことが認められています。

・修理や改良にかかった費用が20万円未満
価値や機能の向上の有無にかかわらず、 修理や改良にかかった費用の全額が20万円を下回る場合も、修繕費 として計上可能です。
この20万円のラインについては、事業所の会計上で税込み処理をしているか、税抜き処理をしているかで変わります。

・修理や改良の中で線引きが難しい場合、費用が60万円未満
修理や改良にかかる費用で、 修繕費か資本的支出かの線引きが難しい時に限り、工事費用が60万円未満であれば修繕費 に組込めます。

・前年末の資産取得価額の10%以下
上記のように、修繕費と資本的支出の線引きがしづらい時の判断方法のひとつが、 該当する資産の前年末における取得価額の10%以下であれば修繕費にできる というものです。

災害時における修繕費と資本的支出の線引き

  • 固定資産の原状回復を行った時は修繕費
  • 固定資産が被災する前の価値・機能を維持するための補強、水害の防止にかかる工事費用の修繕費計上の許可
  • 修繕費か資本的支出の区別しづらい時、かかった費用の30%を修繕費、残りを資本的支出とする経理処理の許可

少額減価償却資産か一括償却資産とみなされる場合

修理・改良もしくは交換などを行い、 その費用が資本的支出である場合、考え方としては資産とみなされ、会計上は減価償却しなければなりません。
資産の中でも、比較的少額である少額減価償却資産、もしくは、一括償却資産では減価償却の方法が異なります。

・少額減価償却資産の条件
少額減価償却資産は、 取得した年度(ここでは資本的支出があった年度)にまとめて全額を減価償却できます。 少額減価償却資産とする条件は、以下の通りです。

※使用できる期間が1年未満
一般的な使用条件で、 少額減価償却資産との違いを解説 少額減価償却資産との違いを解説 1年未満に修理・交換などが必要になるもの を指します。

※取得価額が10万円未満
使用期間にかかわらず、 資産の取得価額(ここでは資本的支出の金額)が10万円未満 であれば、少額減価償却資産です。

※資産の取得価額が10万円以上20万円未満
資産的支出として 資産に組込まれた費用が、10万円以上20万円未満の金額 であれば、一括償却資産として処理できます。

・中小企業における少額減価償却資産の特例
資本金が1億円以下、かつ大規模法人が筆頭株主の子会社でない中小企業については、少額市減価償却資産についての特例があります。
その内容は、 取得価額=資本的支出として資産計上する部分が30万円未満であれば、すべて経費計上できる というものです。

修理・改良を業者に依頼するときのコツ

・見積り時点で費用を交渉する
工事を依頼する前に、 業者に詳細な見積りを出してもらい、その時点で工事費が修繕費の線引きに収められそうであれば、工事費を業者と交渉してみます。
優良な業者であれば、細かな相談に乗ってくれるでしょう。

・修繕費部分と資本的支出部分を分けた見積り書・請求書を出してもらう
工事費が高額になるのであれば、見積り書や請求書に工事内容の詳細を記載してもらうようにします。
これにより、 修繕費部分と資本的支出部分を明確にでき、会計処理も容易になります。

修繕費と資本的支出の仕訳方法とは


こちらからは、修繕費および資本的支出の帳簿上の仕訳方法を解説します。

修繕費の仕訳

日付 摘要 借方 貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
2021年〇月〇日 製造用機械の修理 修繕費 100,000 預金 100,000

資本的支出の仕訳

資本的支出の仕訳では、 借方の勘定科目は該当の資産の種類に合わせて「建物」・「機械装置」・「車両運搬具」などを使用します。
今回の例は、製造用の機械修理に200万円かかり、150万円が修理費で、50万円の部分は性能を向上する改良にかかる費用であったとします。
そして、その費用を銀行口座から振込んだ際の仕訳です。

資本的支出を減価償却する時

上記の例をあげると、資本的支出にあたる部分は50万円です。この金額に関しては、 毎年減価償却処理を行います。
以下では、上記の仕訳例を用いて機械を改良して耐用年数が10年、減価償却費の計算方法を定額法とした時の処理方法を説明します。
まず、耐用年数10年の減価償却資産の定額法償却率は0.100であるため、50万円×0.100=5万円が、1年間の減価償却費です。

少額減価償却資産との違いを解説
日付 摘要 借方貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
2021年〇月〇日 製造用機械の減価償却 減価償却費 50,000 機械装置 50,000

修繕費と消耗品費の違い


修繕費とよく似ている勘定科目が、消耗品費です。特に、備品や機械の部品の交換などでは、区別がつきにくいことがあります。
では、この2つの違いは何でしょうか。

修繕費と消耗品費の考え方

消耗品費の定義

消耗品費は、 文房具や日用品のように、事業を行う上で必ず、かつ短期間に消耗する物品全般の購入費用に適用されます。
また、消耗品費として計上する時、該当の物品を新しく購入したか否かもポイントです。物品を修理せずに新しいものを購入してかかった費用は、消耗品費として計上できます。

消耗品費になりえるもの

・事務用品全般
文房具やコピー紙、PCのキーボード、記録メディアなど
・各種備品
机や椅子、書棚、ホワイトボード、電話など
・各種日用品
電球や乾電池、トイレットペーパーなど
・ネットワークシステム構築
ソフトウェアおよびそれにかかる利用料など
・その他
ガソリンや収入印紙など

修繕費か消耗品費かを見分ける方法

・使用期間1年未満および修理、交換費用が10万円以下なら消耗品費(少額減価償却資産)
該当の物品に関して、 通常の使用で交換などが必要になる期間が1年未満、および取得価額が10万円未満の物品の購入費用 を指します。
つまり、これは前述した少額減価償却資産の条件と同様であり、消耗品費として経費計上することも可能です。

・専門業者の特別なサービスを受けたなら修繕費
修理に関して、自分で行える程度のものであれば消耗品費にできますし、専門業者に修理を依頼して原状回復を行った場合は、修繕費に含まれます。
業者に依頼する場合、もとの状態に戻すこと目的としています。その点から、 自分で原状回復が行えず業者のサービスを利用した時は、修繕費で計上する のが妥当です。

会計処理では勘定科目を統一すること

以上、消耗品費と修繕費の考え方を説明しましたが、実際には線引きが難しい勘定科目です。
ここで注意したいのは、線引きがあいまいであったとしても、 同じ物品の会計処理は勘定科目を常に統一することです。
消耗品費か修繕費かの判断は自身で行っても良いですが、その基準を明確化して毎回同じ処理を続けなければ、後々の会計処理が煩雑になります。

修繕費は、まず資本的支出と明確に分けて会計処理をすべきです。 修繕費と資本的支出の区別方法を理解し、適切に線引きする ことが求められます。
また、消耗品費との区別は難しい面もありますが、 会計処理では仕訳を統一する ことが大切です。
事業を行うにあたって、様々な場面で修理や改良は必要です。そこで、正しく会計処理するためにも、上記にあげた支出の違いを覚えておきましょう。

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