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2010年8月 2日 (月)
第155回 「WACC(加重平均資本コスト)」
WACC (加重平均資本コスト)
「私は、ふさわしいし、りりしいって。それに加えて、かしこそうでしょ。本当に!」
私(わたし)=WACC
ふさわし=負債の割合 (D/E+D)
いし=負債の利子
いって = 1 – t (いちひくティー)
それに加えて = +(プラス)
かしこそう=株式時価総額 の割合 (E/E+D)
本当 = 資本コスト
WACC (加重平均資本コスト)
WACCは、Weighted Average Cost of Capitalつまり加重平均資本コストのことですね。
借入金・社債と株式により資金を調達している企業の、企業全体の資金調達コストです。計算式は、
WACC(加重平均資本コスト)とは?:資金調達のコスト
WACCの対象
有利子負債のコスト
計算するとどういうことかがわかります。
例)100万円を借入 金利は5% 税率は40%、営業利益は1000万円だったとします。
・金利は5%のため、5万の支払利息が発生します。
・営業利益から計上利益を計算する際に5万円が引かれる為、税金計算対象が5万円減ります。
・つまり1000万円に40%ではなく、995万円に40%の税率をかけることになります。
したがって、5万円×0.4(40%)=2万円分の節税効果があります。
・正確なコストは100×0.05(金利5%)ー100×0.05×0.4(税率40%)【節税効果分】=3万円
よって 100×0.05(1-0.4)=3万円
前提の100万円はいくらでも関係ないので、金利×(1-税率)となります。
5% × (1-0.4)= 5% × 0.6 = 3%
金利が5%で税率が40%の場合、実質の資本コストは3%となります。
株主からの資本コスト
まず、株主から調達した資金のコストとは何でしょうか?
直接的にお金が出ていくのは配当のようにも思いますが、上でも書いた通り、株主はリターンを期待しており、 株主が期待している利益を生み出すことがコスト になります。
株主が期待している当期純利益のレベルを推定する方法で、 WACCの計算によく使用されるのが、CAPM(Capital Asset Pricing Model:資本資産価格モデル、キャップエム) です。
次にRmは株式市場での長期間での平均リターンです。
(Rm ー Rf)は、マーケットリスクプレミアム と呼ばれるもので、市場全体の株式投資のリターンが国債の長期金利をどれだけ上回るかを期待している数値です。
おおよそ6~7%程度といったところです。
β(Rm ー 加重平均資本コスト Rf)はリスクプレミアムと呼ばれています。
上記のマーケットリスクプレミアムにβ値を掛け算することで、各企業ごとの期待値を計算します。
βは市場全体の動きと全く同じ動きをすると1、ブレが大きくなるほど1より大きくなります。
逆に市場のブレより小さくなると1より小さくなります。
例)10年物国債金利:0.2% RmーRf(マーケットリスクプレミアム):6% β:1.1
0.加重平均資本コスト 2 + 6 × 1.1 = 6.8
バフェットコードHPよりソニーグループのβ値
2つのコストからWACCを計算する
例)有利子負債:1億円(資本コスト:3%) 株主資本:5億円(資本コスト:6.8%)
(1億円÷(1億円+5億円))× 3% +(5億円 ÷(1億円+5億円))× 6.8% ≒ 6.17%
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