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価格設定の考え方

価格設定の考え方

図表4.アイスの需要曲線と最適価格

価格設定の考え方

札幌スタイル認証製品販路拡大支援部会では、認証製品の販路拡大支援のため継続的に情報収集と分析を進めてきました。その結果、販路拡大のためには生産に係るコストだけでなく、流通に係るコストを適切に見込んだ価格設定が重要であることを再認識しました。そのため、中小企業診断士の方を交え、過去のセミナーで判明した実際の認証製品のデータを参考にしながら原価計算や価格設定の考え方をまとめることとしました。
ここでは、価格設定の考え方について、一連の流れに沿って紹介していますので、これから商品開発をする予定のある方や、既に取り組んでいる等さまざまな立場の方の参考になれば幸いです。
なお実際にこの内容に基づき札幌スタイル認証製品を持つ企業等が認証製品の価格を改定するなどの動きが起こっています。
印刷用・価格設定の考え方(PDF:48KB)

出荷価格編

(STEP1)企画・開発・生産・出荷に必要な経費を洗い出す

(STEP2)商品の管理に必要な経費を洗い出す

たとえば・・・
<在庫管理費>
商品を適正な状態で保管しておくための場所の確保などが必要になります。また商品によっては、保管状態の維持にも費用が必要なケースも考えられます。
<金利負担>
潤沢な自己資金がある場合を除けば、金融機関からの借入などを行いながら、運転資金の確保を行っていくことになります。これらの金利負担も価格に上乗せしておく必要があります。

(STEP3)企画・営業・販売などを考慮した適正な人件費を計算する

○スタッフ2人、1ヶ月あたり販売数1,000個の製品を販売するケースを例にとると・・・
スタッフの給与をそれぞれ15万円の収入を見込む場合、
150,000円×2人÷1,000個=300円/個
となり、1個あたり300円を原価や管理費に加えて価格に乗せる必要があります。

(STEP4)その他の固定費(一般管理費等)も合わせて計算する

[STEP1~STEP4で計算した経費に純粋な利益を上乗せした金額が基本的な出荷価格となります。]

販売価格編

(STEP5)流通サイドの経費を上乗せして販売価格を決める

<買取販売>
販売側が商品を買い取り、自己責任で販売してもらう方法です。
販売側が売れ残りのリスクを負うため、一般的に委託販売に比べて高い手数料が必要となります(売れ残った場合、セールで売り切るといった対応が必要となるため)。
<委託販売>
商品が売れた数・額に応じて、販売側に手数料を支払う方法です。
売れ残りは返品してもらうことになるので、販売側のリスクが少なく商品を取り扱いやすいことがメリットです。ただし、買取に比べると販売条件は悪くなります。

卸売・小売の役割

・製品を「商品」へ変える調整役
生産者、小売からの情報を集約・編集し、製品が「商品」となるようプロデュースしてくれます。
・多くの店舗へ商品を結ぶ「ハブ」 価格設定の考え方
生産者の意向を踏まえ多くの小売と商談を進め、商品の販路拡大に努めてくれます。
・売れ残りも含め、在庫リスクを負担
在庫による金利負担のほか、売れ残りなどの処理リスクを負担し、生産者の負担を軽減してくれます。

・人通りの多い「売れる場所」で販売
生産者単独では難しい「売れる場所」に陳列して、販売チャンスを高めてくれます。
・品揃えの豊富さなどによる集客力
商品ラインナップにより店舗の特長を出し、関心の高そうな消費者に訴求してくれます。
・スタッフ常駐による細かな接客
店員が常駐し、消費者の質問や要望に応えてくれるとともに、消費者の声や反応を収集してくれます。

販売価格の内訳例

販売価格の内訳例

画像をクリックすると詳細を見ることができます。

販売価格の内訳例(PDF:104KB)

価格戦略を策定!知っておきたい7つの考え方とプライシング(価格設定)の方法

コストリーダーシップ戦略とは、競合他社よりも低い価格帯で商品やサービスを提供すること。低コスト・低価格の一貫によって、競争における優位の確立および利益の獲得を目指す価格戦略です。
なお、コストリーダーシップ戦略はペネトレーションプライシング戦略と類似していますが、後者は市場シェア獲得後の価格見直しも視野に入れる必要があるという意味では、一貫した低コスト・低価格で優位性を保つ前者とは目的が異なるため別物といえます。

4.高価格戦略

高価格戦略とはその名のとおり、商品やサービスの質を高めて、その質に見合うよう市場価格を高く設定すること。利益の獲得のほか、企業のブランディングを目的とした価格戦略です。

5.ダイナミックプライシング戦略

ダイナミックプライシング戦略とは、需要と供給の変動・バランスに合わせて市場価格を調整すること。原価や開発費用ではなく、市場導入期やシーズンの消費者ニーズに応じた価格戦略です。

6.キャプティブプライシング戦略

キャプティブプライシング戦略とは、商品やサービスの市場価格は低く、付属品の市場価格は高く設定すること。消費者の確保のほか、長期的・安定的に利益を得ることを目的とした価格戦略です。

7.ラグジュアリー価格戦略

ラグジュアリー価格戦略とは、ステータスとなる商品・サービスの市場価格を高く設定すること。主に、宝石や高級時計、高級車などを扱うハイブランドがよく取り入れている価格戦略です。
高価格戦略よりもさらに高い価格をつけるのが特徴で、これにより威光効果(商品やサービスの評価が、その企業・ブランド全体の評価によい影響を及ぼすこと)が期待できます。

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図表


図表1.市場均衡

図表


図表2.調査データに基づく各商品の需要曲線

図表


図表3.価格差別化のための需要曲線の分割

図表


図表4.アイスの需要曲線と最適価格

  1. 経営者と企業理念とのすり合わせ
  2. 価格差別化戦略がとれるかどうかの需要曲線の推定
  3. 自社資源で可能な品質差別化の可能性
  4. 価格差別化戦略の導入計画(宣伝広告、営業、チャネル、売場など)の策定
  5. 価格差別化戦略の収益シミュレーション
  6. 「独占禁止法」などの公正取引のチェック
  1. コスト・プラス法
    単位費用に一定水準の利益を加算し、製販価格を設定するものです。
  2. 目標利益法(損益分岐点法)
    損益分岐点分析を応用したコスト基準型のプライシングです。まず、達成したい目標販売数量を決め、その時の総費用(変動費+固定費)を算定します。つぎに、総費用に目標とする利益率を掛け、総費用に加算します。これを目標販売数量で除して、単位当りの価格を算出します。
  1. 市場価格追随法
    現在の市場価格を重視し、その価格帯の中で大幅に上下しない価格を設定します。自社の商品が差別化されている場合は、この幅の中で高めの価格設定も可能と考えられます。この方法には主体性や戦略性がないという批判もありますが、実勢価格に基準を置き、面倒なコスト計算や需要の分析をする必要もなく簡便であるという点では良さもあります。
  2. プライス・リーダー追随法
    業界を先導して価格を上下するシェアの高いリーダー企業がある場合に、このリーダー企業の価格に従い価格設定する方法です。一般には、リーダー企業の市場影響力は高く、また価格に関する信頼も形成されているので、あまり格差の大きい価格設定をするのは困難です。価格弾力性の高い市場であれば、戦略的に低めの価格設定をして攻め込むことを検討します。但し、シェアの高いリーダー企業は、販売量も多くコスト対応力もあるので、逆襲を想定する必要があります。これに対抗するためには、商品差別化やコストダウン努力が必要です。
  3. 慣習価格法
    業界による伝統的価格帯がある場合に、それに従って価格設定する方法です。業界の慣習価格が支配的で、消費者にも定着している場合、低価格設定しても販売数量が伸びない傾向があります。むしろ高価格化に向け、品質向上などを通じ商品のイメージを高めるようにするなど、中長期の取り組みを検討します。

コスト基準型は自社都合の優先であり、競争基準型は外部基準の優先です。こうした戦略のないプライシングに対し、戦略的に最適価格を確定し、そこから適正マージンを確保すべくコストダウンを図るという発想で行う価格設定をマーケティング戦略基準型プライシングと呼ぶことにします。戦略的な最適価格を設定する基準は、お客様が提供する商品・サービスに対し、すすんで支払ってくれる価格(Willingness to pay:購入意思額)です。

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