キャッシュフロー計算書の使い方とは?何を分析するもの?
キャッシュフロー計算書とは?
1つの会計期間の中で会社のキャッシュの増減を示したものがキャッシュフロー計算書です。
キャッシュは現金や現金同等物のことでが、このキャッシュフロー計算書によって会社にどのくらいのお金が存在するかを確認できます。
商品やサービスの提供をした後で、売上代金が実際に回収されてキャッシュが手元に入るまでには時間ロスが出てきます。
売上がどのくらい多くても、回収に長い時間がかかれば手元のキャッシュが増えなければ、商品の仕入れ代金の支払いや借入金の返済に困窮し資金繰りが悪化してしまうことになるでしょう。
キャッシュフロー計算書の内容
キャッシュフロー計算書では、このような資金繰りが悪化していないかの危険を察知することができます。
期末のキャッシュ残高は、機首のキャッシュ残に期中のキャッシュの増減額を合わせたものですが、よりキャッシュの使い道をわかりやすくするために「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」の3つに分類して表示します。
・営業キャッシュフロー
商品やサービスの提供など、営業活動から得たキャッシュの量で、1年間に本業でどのくらいのキャッシュを生み出したかを確認します。
・投資キャッシュフロー
事業を維持するための資金で、固定資産の取得や売却などをあらわします。
・財務キャッシュフロー
会社の資金が不足した場合の資金調達方法や返済などをあらわします。
重視したいフリーキャッシュフローとは?
そして企業が最も重視したいフリーキャッシュフローは、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足して確認することができます。
自由に使える資金があって預金の増加や借入金の返済が可能になりますので、フリーキャッシュフローが多いほど良好な経営状態を示します。
フリーキャッシュフローを増やすために、営業キャッシュフローを増やすのか、投資キャッシュフローの差し引き分を小さくするかが必要です。
キャッシュフロー計算書の有効活用を
できるかぎり固定資産の購入などを調整することでフリーキャッシュフローの増加に繋げることができるでしょう。
とはいえ設備投資を行わないわけにもいかないでしょうから、5年平均でフリーキャッシュフローがプラスをあらわすことができる範囲で設備投資を行うように検討しましょう。
キャッシュフロー計算書はできれば5期分くらいを比較しながら経営状態を判断していくことが必要です。
キャッシュフロー経営の本質とは?
会計
なぜキャッシュフローが大切なのか?
儲かった「利益」と実際に「残っているお金」の違い
キャッシュフロー経営の本質の第一は、
儲かった「利益」と実際に「残っているお金」がどうなっているかを明らかにすること です。
キャッシュをいかに生み出すかを考えて経営する
キャッシュフロー経営の本質の第二は、
損益計算書の「利益」だけではなく、 「キャッシュ」(手元に残るお金)をいかに生み出すかを考えて、経営の舵取りを行うこと です。
売上-「必要利益」=経費
キャッシュフロー経営の本質の第三は、
売上から「必要利益」を引いた残りで経費をまかなう経営を行うこと です。
お金を心配せず安心して仕事をする
キャッシュフロー経営の本質の第四は、
常にお金のことを心配しなくても安心して仕事ができるようにすること です。
「勘定合って銭足らず」を防止する
キャッシュフロー経営の本質の第五は、
「勘定合って銭足らず」を防止すること です。
アタックスグループ 代表パートナー 公認会計士・税理士 丸山 弘昭 数百社のクライアントについて「経営のドクター」として、経営・税務顧問、経営管理制度の構築・改善、経営戦略・経営計画策定、相続対策・事業承継、M&Aなどを中心としたコンサルティング業務に従事。幅広いネットワークと数多くの実績を生かし、経営者の参謀役、「社長の最良の相談相手」として活躍中。 丸山弘昭の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。
同じカテゴリーの記事 この記事を読んだ人には、以下の記事もおすすめです。
経理のデジタル化最前線~改正電帳法対応、その先へ~
「資金繰り表」を経営に役立てよう~その意義と活用法!
税理士法人・経営コンサルティングファームのアタックスグループが提供するコラムサイトです。
youtube アタックス社長塾チャンネル
にて当コラムを動画で解説しています。
アタックスグループ
各種ダウンロードシート
中期経営計画ハンドブック
ダウンロードする キャッシュフローとは何か 決算書5期比較表(BS、PL)
ダウンロードする
目標管理・評価シート
ダウンロードする
事業承継計画書
ダウンロードする
年間セミナースケジュール
ダウンロードする
コメント