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オプションの仕組みについて

オプションの仕組みについて

ストックオプション制度を導入する際には、いくつかの注意点を守る必要があります。
ストックオプションは使い方を間違えるとデメリットにつながる場合もあるため、慎重に実施してください。
要件を把握することはもとより、よりメリットを得やすいタイミングなども押さえておきましょう。

オプションの仕組みについて

指数先物・オプション取引を行うためには、現物の取引と異なり、建玉に対して決済の履行を確保できるようにするため、一定金額の証拠金を差入れる必要があります。ここでは主にOSE(大阪取引所)上場の日経225先物・日経225mini・日経225オプションに関する証拠金についてご説明します。

オプションの仕組みについて
【もくじ】
証拠金が必要なポジション 証拠金の所要額
追加証拠金
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証拠金が必要なポジション

指数先物 買建・売建ともに証拠金を差入れる必要があります。
買・売いずれのポジションも予想が外れると損失が拡大するため、双方とも証拠金を差入れなくてはいけません。
コールの売・プットの売の場合に証拠金を差入れる必要があります。
オプションの売建玉は、予想が外れると受取ったプレミアム以上に損失が拡大する場合があるため証拠金の差入れが必要です。
オプションの買建玉は、はじめに支払ったプレミアム代金以上の損失は権利放棄により発生しないため証拠金の差入れは必要ありません(約定プレミアム代金の支払が必要です)。

証拠金の所要額

大阪取引所(以下:OSE)上場の日経225先物・日経225min・日経225オプションでは、証拠金の所要額にSPAN®証拠金を採用しています。SPAN®証拠金は、シカゴ・マーカンタイル取引所(以下:CME)の開発した証拠金の計算方法で、将来の損益に関するリスクのシミュレーション等を行うことにより求めた金額およびポジションの保有状況を加味して証拠金として差入れるべき金額を算出する仕組みです。

オプションの仕組みについて
証拠金所要額=SPAN証拠金額-ネット・オプション価値の総額

■SPAN証拠金額
リスクのシミュレーション等により将来の相場変動により損失となる可能性があると算出された金額です。この額はOSEでは毎週見直しが行われています。その中でも、指数先物の建玉を1枚取引するために必要な金額はプライス・スキャン・レンジとして発表されます。
見直しに伴い、SPAN証拠金額が変更になった場合、既存の建玉の証拠金所要額もその額を基に計算されたものが適用されますのでご注意ください。

■ネットオプション価値の総額
オプションが権利行使された場合に生じるコスト等をカバーするために考慮される額で、買いオプション価値(プレミアム)の総額から,売りオプション価値の総額を差し引くことによって求めます。

ネット・オプション価値の総額= 買いオプション価値の総額-売りオプション価値の総額

オプションの仕組みについて
買いオプション価値= ロング・ポジション(買い超建玉)×清算価格×取引換算額

売りオプション価値= ショート・ポジション(売り超建玉)×清算価格×取引換算額

日経225先物 買建3枚、売建2枚=買建1枚分の600,000円
(売買両建部分はリスクが相殺されるので1枚分の差入れ)

追加証拠金

証拠金として差入れている金額(委託証拠金)が、建玉の損失発生等により全体の証拠金所要額を下回ってしまった場合、追加証拠金(追証)として、証拠金所要額以上の額に達するまでの不足分を差入れていただく必要がありますので、余裕を持った証拠金および建玉でお取引していただきますようお願いいたします。

当社の各サービスチャネルでの指数先物・オプションのお取引方法はこちら!

  • 対面取引(店舗でのお取引)
  • コールセンター取引(お電話でのお取引)
  • インターネット取引(インターネット取引システムでのお取引)
  • 指数先物・オプション取引の価格は、対象とする指数の変動等により上下しますので、これにより損失が発生することがあります。
  • 指数先物・オプション取引は、差し入れた証拠金の額を上回る取引を行うことができることから、市場価格が予想とは反対の方向に変化したときは、短期間のうちに証拠金の額を上回る損失が生じるおそれがあります。
  • 指数オプション取引の買方は、期日までに権利行使又は転売を行わない場合には、権利は消滅し投資資金の全額を失うことになります。
  • 指数オプション取引の売方は、証拠金を上回る取引を行うこととなり、市場価格が予想とは反対方向に変化したときの損失が限定されていません。
  • 指数先物・オプション取引を行うにあたっては、以下の売買委託手数料をいただきます。
  • 指数先物・オプション取引を行うにあたっては、以下の証拠金(インターネット取引)を差し入れ又は預託していただきます。証拠金の額は、SPANにより先物・オプション取引全体の建玉から生ずるリスクに応じて計算されますので、事前に記載することはできません。

新規建てに必要な証拠金「未決済建玉および未約定注文について「ブル方向の証拠金所要額」と「ベア方向の証拠金所要額」の大きい方の金額-ネットオプション価値総額(新規建て最低必要証拠金:10万円)」が必要です。
ブル方向の証拠金所要額とは「先物買い」、「コールオプション買い」、「プットオプション売り」の未決済建玉および未約定注文に係るSPAN証拠金×当社所定掛け目(120%~200%)、
ベア方向の証拠金所要額とは「先物売り」、「プットオプション買い」、「コールオプション売り」の未決済建玉および未約定注文に係るSPAN証拠金×当社所定掛け目(120%~200%)です。

ストックオプションとは?株価との関係や税金について解説

ストックオプションイメージ

ストックオプションとは、株式会社の社員や役員(取締役)が、自社株をあらかじめ決められた価格で取得できる「権利」です。「SO(Stock Option)」とも表記されます。“Stock”は株、“Option”は選択権を意味します。
資金調達や敵対的買収防衛などを目的に発行される、株式を特定価格で取得できる「新株予約権」の社内版といえます。もともとアメリカで生まれた制度ですが、日本では1997年の商法改正にともない、利用されるようになりました。1999年に東証マザーズがスタートすると、ベンチャー企業の上場増加を背景に、導入企業が増えています。

ストックオプション導入に適している会社とは

ストックオプションと新株予約権の関係

前述のとおり新株予約権とは、企業が発行する株式を一定期間内に特定価格で取得する「権利」のことです。通常の新株と異なるのは、権利行使に対する「予約」ができる点にあります。
新株予約権は、以前は他の株式や社債と組み合わせて発行するといった制限がありましたが、2002年の商法改正以降、単独で発行されるようになりました。
ストックオプションは新株予約権の一つであり、あくまで社内向けの制度です。おもな権利行使者(付与対象者)は社員や役員(取締役)ですが、2019年に中小企業等経営強化法が改正され、一定の要件を満たせば外部協力者(企業の成長に貢献するプログラマー、エンジニア、弁護士など)にも適用されるようになりました。
出典:経済産業省 ニュースリリース(2019年8月9日)

ストックオプションの仕組み

オプションの仕組みについて
(例)A社のストックオプション制度
【権利行使価格】500円/株(割当上限2,オプションの仕組みについて 000株)
【権利行使期間】導入後2年~10年間
【権利行使者】役員、社員

ストックオプションの種類

有償ストックオプション

無償ストックオプション

株式報酬型ストックオプション

ストックオプションのメリット

社員のモチベーションアップ

採用面に役立つ

ストックオプション制度は、人材採用にあたってアピールポイントになります。就職・転職情報サイトの中には、企業の検索条件にストックオプションの有無を設定しているところもあります。
ストックオプションは会社の株価が上がるほど、個人の得る利益が大きくなる制度なので、能力も自信もある人材にとっては魅力的です。
高い技術力と将来性があるベンチャー企業でも、スタートアップ時は資金不足で優秀な人材を集めるのが難しいものです。新規上場を予定している場合、ストックオプションの導入が採用面に役立つケースが多く見られます。

権利付与した従業員へのリスクがない

ストックオプションのデメリット

社員の間で不公平感が生まれかねない

業績悪化による影響を受ける

社員が権利を使用した後に退職する可能性がある

M&Aにおけるストックオプションの取り扱いと注意点

譲受企業(買い手)の完全子会社になる場合

譲受企業(買い手)と合併して法人格が消滅する場合

ストックオプションに関連する税制優遇措置について

税制適格ストックオプション

(例)A社のストックオプション制度
【権利行使価格】500円/株(割当上限2,オプションの仕組みについて 000株)
【権利行使期間】導入後2年~10年間
【権利行使者】役員、社員

(例)A社の「税制適格ストックオプション」課税額算出 ※2,000株で計算
【課税対象額】(オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて 8,000円-500円)×2,000 =1,500万円(譲渡所得)
【譲渡所得税額】1,500万円 × 20% = 300万円
⇒【課税額】・・・300万円

オプションの仕組みについて
権利付与 無償で権利付与されたものであること
権利行使者 次のいずれかに該当する者
・発行会社のの取締役・執行役または使用人
・発行会社の子会社(発行会社の50%超の株式保有)の取締役、執行役または使用人
※付与決議日において大口株主および大口株主の特別関係者、配偶者を除く
・一定の要件を満たす外部協力者
所有株式数 発行済株式の3分の1を超えないこと
権利行使期間 付与決議の2年後から付与決議の10年を経過するまでの間に行われること
権利行使価格 契約締結時の時価以上であること
権利行使価格の制限 権利行使価格の合計額が年間で1,200万円を超えないこと
譲渡制限 譲渡制限(他人への譲渡禁止)が付されていること
株式の交付 権利行使による株式発行が会社法の規定に反しないで行われること
保管・管理など 権利行使による株式が保管の委託、管理などが、証券会社など金融商品取引業者との契約のもと行われること
その他 権利を行使する際に、法定調書、権利者の書面などを発行会社に提出すること

税制非適格ストックオプション

①権利行使時(自社株を購入した時)

権利行使時の「株価(時価)」と権利行使価額の差額が「給与所得」になり、所得税が課税されます。
累進課税のため、税率は住民税と合わせて最大55%にも上ります。多い時は利益の半分を税金として納める必要があります。さらに、株式の売却前に課税が先行する「キャッシュイン無き課税」となるため、納税資金の確保が求められます。
なお、権利行使者がすでに退職している場合は「退職所得」に、業務に関連する第三者の場合は「事業所得」や「雑所得」になることもあります。

②株式を売却した時

株式の売却価格が権利行使時の株価を上回っている部分が「譲渡所得」となり、所得税が課税されます。税率は住民税と合わせて約20%です。
A社の場合、時価5,000円の株を500円で購入時に、4,500円が「給与所得」となり、株価がさらに上昇し8,000円なった時に売却したら、購入時の株価との差額3,000円が「譲渡所得」になって、それぞれ課税されます。
多額の課税をされると、社員や役員が得るメリットが少なくなるので、意欲がそがれてしまう恐れがあります。

ストックオプションの導入手続き

  1. 募集事項の決定と通知
  2. 総額引受方式による手続
  3. 新株予約権原簿の作成と新株予約権の登記

新株予約権の募集要項の主な内容は以下のとおりです。(会社法 第238条 募集事項の決定)

  • 募集新株予約権の内容及び数
  • 無償発行か否か
  • 募集新株予約権の払込金額(募集新株予約権一個と引換えに払い込む金銭の額)またはその算定方法
  • 募集新株予約権を割り当てる日
  • 募集新株予約権と引換えにする金銭の払込みの期日を定めるときは、その期日

1.公開会社の場合
公開会社は取締役会の設置が義務付けられています。そのため、募集事項の決定は原則として取締役会で決められます。ただし、新株予約権が特に有利な条件となる「有利発行」の場合、株主総会の特別決議が必要です。
また、議決した内容は、原則として割当日の2週間前までに株主に通知することになっています。

ストックオプションで従業員は億万長者!?儲かる?ベンチャー体験談から平均相場でいくら儲かるか調査してみた

・権利付与:1株100円で自社株式を取得できる権利(ストックオプション)を付与される
・権利行使:ストックオプションを行使。この時の一株200円だが、一株100円(行使代金)で株式を取得したので、今の株価(200円)−行使代金(100円)=評価益(100円)となる。
・株式売却:一株300円になったタイミングで株式を売却すると、売却時の株価(300円)−行使代金(100円)=実現益(200円)の儲けが出る。

この実現益のことを「キャピタルゲイン」と呼びます。

どのフェーズのベンチャーに入ると儲かるのか?

ストックオプションでの儲け(利益)は「売却時の株価×売却した株式数(ストックオプション付与数)」で決まりますが、売却時の株価は入社時にはわからないため、ストックオプション付与数が大きい会社に入社するのが良いでしょう。

ではどのフェーズのベンチャーが良いのか?という話になりますが、結論シードまたはアーリーフェーズのスタートアップ企業への入社がおすすめです。

オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて
フェーズ SO付与量 調達額従業員数
★シード 非常に多い 500~1000万 1~3名
★アーリー 多い 2000~3000万 3~10名
シリーズA 普通 2~3億 10~20名
シリーズB 少ない 4~5億 20~50名
シリーズC 非常に少ない 6~10億以上 50名〜

シードまたはアーリーフェーズのベンチャー企業は、一般的にストックオプション付与割合が多めです。

かつ、時価総額が低いうちに入社できると、付与されるストックオプションの行使価額も低いため、先述のキャピタルゲイン(売却時の利益)も大きいのです。

※キャピタルゲイン(利益) オプションの仕組みについて = (売却時の株価 – 行使価額) × オプションの仕組みについて 売却株式数

ストックオプションについての注意点

付与されるストックオプションの種類に注意

税制非適格ストックオプションの場合、「A.ストックオプション→株」に転換(行使)した時と、「B.株→現金」(売却)した時と、2回課税されてしまいます。

ストックオプションには発行上限がある

つまり、ストックオプションが発行数には上限があるので、その上限の中で従業員・役員が”枠”を競い合う構造になっています。

特にシリーズC〜IPO直前の入社の場合、既にストックオプションの上限に達してしまっており、付与してもらえないこともあるので注意が必要です。

入社時期が遅いと、ストックオプションでの儲け額は少ない

さらに、時価総額がある程度高くなってからの入社だと、その分ストックオプションの行使価額も高くなるため、行使・売却時に得られるキャピタルゲイン(利益)も少なくなります。

※キャピタルゲイン(利益) = (売却時の株価 – 行使価額) × 売却株式数

入社時期が遅い人は、信託型ストックオプションの導入企業もおすすめ

そんな方におすすめしたいのが、信託型ストックオプションを導入している企業への転職です。

信託型ストックオプションとは?

信託型ストックオプションの導入企業に入社するメリット

上記2つを合わせると、「入社時期が遅くても、業績への貢献度が高ければ多くのストックオプションが付与され、行使価額も低いままなので、従来のストックオプションよりも多くのキャピタルゲイン(利益)を得られるチャンスがある」ということになります。

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ストックオプションは儲かるのか?平均相場を試算

前置きが長くなりましたが、ここからは今回の本題である
「ストックオプションで億万長者は可能なのか?」について解説していきます。

先ほどにもお伝えした通り、結論
「ストックオプションで億万長者が不可能ではないが、確率的には低い」 と筆者は考えています。

株式会社LITALICO
株式会社Gunosy
株式会社LIFULL(上場時社名:株式会社ネクスト)
株式会社アカツキ
株式会社アトラエ
株式会社イトクロ
株式会社エス・エム・エス
オイシックス株式会社
株式会社カカクコム
株式会社クラウドワークス
グリー株式会社 オプションの仕組みについて
株式会社コロプラ
株式会社ディー・エヌ・エー
株式会社フリークアウト・ホールディングス
弁護士ドットコム株式会社
株式会社マイネット
株式会社ミクシィ
株式会社メタップス
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーザベース
株式会社リブセンス
株式会社レアジョブ

さらに、上記22社の上場から2年以内の時価総額の中央値を用いて、0.34%の保有株式がどの程度の金額になるのか算出したところ、 22社の平均値で約1億9400万円となりました

しかし、 過度な期待は禁物 です。

億万長者になるためだけに、ベンチャー転職はおすすめしない理由

確かに、ストックオプションで”億万長者”オプションの仕組みについて を目指すのは、
まさに 「スタートアップ・ドリーム」 と言えるかもしれません。

理由①そもそもベンチャー企業の多くは設立5年以内に倒産する

つまり、 ベンチャー企業の80%以上は創業からわずか5年以内に倒産している という意味です。

理由②お金だけだとモチベーションが続かないことが多い

先の見えない道を歩み続けるのに「ストックオプションで億万長者になる」という “金銭的なモチベーション”だけだと、道半ばで挫折し退職に至ってしまうケースが多い のです。

「転職先の企業でストックオプションを付与される予定だが、どのくらいの利益になるのか疑問」
という方は、よろしければ、以下からお気軽にお問い合わせください。

ストックオプションとは?制度のしくみやメリットとデメリット・注意点


ストックオプション制度は、インセンティブとして従業員のやる気を高め、効率的に人材を確保するために役立つ制度です。
制度の内容をしっかり理解して導入することで、経営を安定・発展させるためにも役立ちます。
しかし、ストックオプションはデメリットもあり、状況によっては従業員のモチベーションに悪影響を及ぼすこともあります。

ストックオプションとは?


ストックオプションとは、従業員や取締役などに対して、会社の株式を取得できる権利を付与する制度です。
もともとはアメリカで実施されてきた制度であり、日本では1997年の商法改正から可能となっています。
ストックオプションを取り入れると、その権利を持つ従業員などのモチベーションを高められるといわれています。

ストックオプションのしくみ

ストックオプションは、 将来的に会社の株式を定められた金額で買う権利を、従業員や取締役などにインセンティブとして与えられる制度 です。
将来会社の株式が定められた金額よりも高くなれば、従業員や取締役は差額を利益として得られます。
すでに株価が上昇している大企業よりも、主にこれから株価が上昇しやすいIPO前の企業などに向いている制度です。

ストックオプションを付与された人は、 一定の期間内に最初に定められた価格で会社の株式を購入できる ようになります。
株式を購入できる期間は定められており、その間に株式を購入しても良く、買わない選択も可能です。

購入する際にはその時の株価ではなく、あらかじめ設定された価格で購入できます。
そのため、株価が上がっていれば購入してすぐに売却し、利益を確定することも可能です。
また、株価が下がっていたら、購入せずに見送ることで損失をも避けられます。

ストックオプションの税制優遇措置

ストックオプションには、 税制優遇措置が可能なものとそうでないもの があります。
税制優遇措置のあるものは税制適格ストックオプション、優遇措置のないものは税制非適格ストックオプションです。
税制優遇措置の有無により、課税されるタイミングが異なります。

税制適格ストックオプションの課税は、株式売却時1回限りです。
一方、税制非適格ストックオプションは権利行使時に給与所得として、株式売却時には譲渡所得として2回課税されます。
原則としてストックオプションは給与所得として扱われ権利行使時に課税されますが、厳しい条件を満たした場合に限り、この課税は免除されます。

ストックオプションの種類

通常型ストックオプション

通常型ストックオプションは、 会社の業績が向上した時にインセンティブとして行う 一般的なものです。
権利行使価額を権利付与した時点での株価以上に設定しておきます。権利行使のタイミングで株価が上昇していると利益が出る仕組みです。

株式報酬型ストックオプション

株式報酬型ストックオプションは、権利行使価額を1円などの低額に設定しておき、 権利行使することで株式そのものが報酬となる タイプのストックオプションです。
設定された価格が低いため、株価が下落したとしても利益が出やすくなっています。さらに株価が上昇すれば、その分だけ利益は増えます。

有償ストックオプション

ほかのストックオプションでは、ストックオプション付与のタイミングでは従業員などが金銭を払う必要がありません。
しかし、有償ストックオプションでは 権利付与のタイミングで支払いが発生 します。

ストックオプションと新株予約権との違い

ストックオプションは、新株予約権のうちのひとつ という位置づけになります。
新株予約権のうち、企業と雇用関係にある人、取締役などに対して対価として付与されるものがストックオプションです。

ストックオプションのメリット・デメリット


ストックオプションには、メリットとデメリットがあります。
本来は企業が人材確保などのインセンティブとして使える制度であり、メリットを得るために使うものです。
しかし、使い方によっては良い方向に進まず、デメリットが生じることもあります。

ストックオプションのメリット

従業員にインセンティブを与えられる

ストックオプションは、従業員や取締役に与えるインセンティブとして活用できます。
さらに、企業にとっては付与のタイミングで金銭を支払う必要がないため、 資金力がない企業でも実行が可能なインセンティブ です。

資金を減らすことなく従業員や取締役へインセンティブを与えられ、それによって従業員や取締役のモチベーションは上がります。
また、新規採用のシーンでもインセンティブによって優秀な人材を確保するためにもストックオプションは効果的です。
ストックオプションは権利行使の前に辞めたら権利を失うため、入社後の流出を防ぐこともできます。

外部の協力者との長期的な付き合いを可能に

ストックオプションは外部の協力者に使うことで、彼らとの良い関係を長期的に築くことも可能です。
資金不足によって人材を増やせない場合も、ストックオプションを活用することで 資金の流出を抑えつつ外部の人材からの協力を得られます。
顧問やアドバイザー、業務委託などの外部人材も、当事者意識が高まり、モチベーションがアップします。

株式の持分の回復ができる

ストックオプションを活用すると、経営陣の株式の持分を増やせます。
投資家などから大量の資金調達を行い、 経営陣の株式の持分比率が下がっている場合 、ストックオプションを付与し行使することは効果的です。

ストックオプションのデメリット

株価が下がると従業員のモチベーションも下がる

ストックオプションでは、自社の株式への期待からモチベーションが上がることもありますが、 株価が下がることで従業員のモチベーションも下がってしまう こともあります。
株価が下がればストックオプションの行使は難しく、インセンティブとしても機能しません。
ストックオプションは、こうした株価の変動の可能性も考慮しながら利用することが必要です。

従業員間に不公平感が発生する

ストックオプションは、付与基準があいまいなまま運用した場合、従業員間で不公平感が生まれることもあります。
付与対象者以外の従業員が不満を感じる ようになり、モチベーションが低下する恐れもあります。
また、不公平感が生まれることで、従業員同士の関係性が悪化するかもしれません。

既存株式に希薄化が生じる可能性がある

ストックオプションは、 大量に発行すると既存株式が希薄化し、株式の価値が低下する恐れ があります。
既存株式の希薄化は既存株主に対して大きな影響を及ぼし、場合によっては上場後に株が一斉に売りに出されて株価下落の危機を迎えることもあります。

ストックオプションの発行方式


ストックオプションの発行方式は2種類あります。
2つは併用できないため、ストックオプションの発行を計画する際には、どちらかを選んで実施してください。

自己株式方式

自己株式方式とは、 会社が保有している自己株式を購入する権利を取締役や従業員に対して付与する方法 です。
会社は市場から自社の株式を取得して、対象となる従業員などに与える準備をすることが可能です。
商法では自己株式の取得は禁止されていますが、一定の条件のもとでストックオプションのための取得は認められています。

新株引受権方式(ワラント方式)

新株引受権方式(ワラント方式)は、 市場から自己株式を購入するのではなく、新株を発行して自社株を従業員などに与える方法 です。
会社は増資のために新株を発行し、対象者はストックオプションの権利を行使して株式を得ます。

ストックオプション制度を導入する際の注意点


ストックオプション制度を導入する際には、いくつかの注意点を守る必要があります。
ストックオプションは使い方を間違えるとデメリットにつながる場合もあるため、慎重に実施してください。
要件を把握することはもとより、よりメリットを得やすいタイミングなども押さえておきましょう。

発行のタイミングは早いうちに

ストックオプション制度の導入を決めたら、できるだけ株価の安いうちに発行してしまうことが必要です。
発行時期が遅れると株価が上昇してしまい、ストックオプションのメリットが得にくく なります。

付与上限は発行済株式数の10%~15%程度

ストックオプションは無制限に発行できるわけではなく、付与上限があります。一般的な上限は、 IPO直前で発行済株式数の10~15%程度 です。
ストックオプションは従業員などに対してはインセンティブとなりますが、既存株主には保有している株式の価値低下のリスクとなることがあります。
株式下落のリスクを抑えるためにも、発行数には注意が必要です。

発行は可能な限り1回にまとめる

ストックオプションは、できるだけ回数を分けずに1回で発行しきることが重要です。
ストックオプションは株主総会で新株予約権の総数や権利行使価額を決定し、その決議から1年間はその条件で発行できることになっています。
しかし、 1年間に理由なく数回に分けると、税制非適格と判断されるリスク が高まります。

税制適格ストックオプションの適用の可否は、ストックオプション発行のたびに判断される決まりです。
そのため、回数を分けることで、発行時点で要件を満たせず適用されないリスクも増えることになります。
特に分ける必要がない場合には、株主総会決議後、株価が変わらないうちに発行してしまうほうが安全です。

「ベスティング条項」で人材の離脱を防ぐ

ストックオプションのリスクのひとつには、ストックオプションの権利行使後に人材が離脱することがあります。
ストックオプションは、優秀な人材を採用するインセンティブにできますが、反対に権利行使した後は辞めるリスクも高くなるといえるでしょう。
リスクを防ぐための手段として、べスティング条項の設定があります。

べスティング条項とは、 一定期間が経過するまでは権利を行使できないという契約条件 です。
ストックオプション付与の際に、「100株のうち〇株のみ権利行使できる」・「残りは1年勤続後に行使できる」などの条項を設定し、人材の離脱を防げます。

スタートアップ・ベンチャーの担当者が最低限知っておくべきストックオプション制度と税制適格の仕組みとは?

なお、発行から一定の期間が経過した後にストックオプションの対象者・配分等を決定できるストックオプション信託(SO信託)を導入すると、入社タイミングによる、権利行使価額・キャピタルゲインの格差が生じず、実際の貢献度に応じたストックオプションの付与が可能となります。スタートアップにとっては、税制適格ストックオプションよりも柔軟でかつさらに使い勝手のよいストックオプション制度の設計も可能です。ストックオプション制度の設計の応用編として、SO信託については「連載 スタートアップ経営者必見!ベンチャーファイナンスの法律実務 第1回 ストックオプション制度の新潮流」をご参照ください。

オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて
1. 付与対象者 自社および子会社(50%超)の取締役、執行役および使用人(ただし大口株主およびその特別関係者、配偶者を除く)
2. 所有株式数 発行済株式の3分の1を超えない
3. 権利行使期間付与決議日の2年後から10年後まで
4. 権利行使価額 権利行使価額が、契約締結時の時価以上
5. 権利行使限度額 権利行使価格の合計額が年間で1200万円を超えない
6. 譲渡制限 他人への譲渡禁止
7. 発行形態 無償であること
8. 株式の交付 会社法に反しないこと
9. 保管・管理などの契約 証券会社等と契約していること
10. その他事務手続き法定調書、権利者の書面の提出

税制適格ストックオプションを発行する際の実務上の留意点

付与対象者・所有株式数について

  1. 上場株式の場合、発行済株式総数の10分の1超を保有する者およびその親族等一定の関係者
  2. ①以外(非上場株式等)の場合、発行済株式総数の3分の1超を保有する者およびその親族等一定の関係者

また、会社の従業員でなく業務委託のエンジニア等に税制適格ストックオプションを付与したいとの相談もありますが、原則的には付与対象者の要件を満たさない点にも注意すべきです。ただし、2019年の通常国会において付与対象者を拡大し、一定の要件を満たす外部協力者へのストックオプション付与も税制優遇措置の対象になりました。詳しくは「税制適格ストックオプションがスタートアップの外部協力者まで適用拡大、要件・手続のポイントは?」をご参照ください。

権利行使期間

税制適格のストックオプションの権利行使期間は、「当該新株予約権もしくは新株引受権または株式譲渡請求権にかかる付与決議の日後2年を経過した日から当該付与決議の日後10年を経過する日までの間」(租税特別措置法29条の2第1項1号)とされています。

権利行使価額

その他の注意点

近年上場した会社のストックオプションの割合等

オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて オプションの仕組みについて
会社名 上場時の発行済株式総数に対する潜在株式の割合 発行回数 IPO時時価総額 (初値) (億単位未満切捨て) 事業概要
メルカリ20.9% 39回 6766億 フリマアプリ
ツクルバ 15.1%
(※うちSO信託が約2.6%)
10回 191億 リノベーション・中古住宅流通プラットフォーム
フリー 14.9% 21回 1165億 クラウド会計ソフトウェア
メドレー14.6% 13回 350億 医療ヘルスケア
ユーザベース 12.5% 12回 206億 経済情報プラットフォーム
Chatwork 11.1% 7回 541億 ビジネスチャットツール
ランサーズ 10.0% 10回 136億 フリーランスと企業とのマッチングプラットフォーム
BASE 9.7% 7回 232億 E コマースプラットフォーム
スペースマーケット 9.7%
(※うちSO信託が約6.9%)
4回 146億 遊休不動産のスペース貸し借りのプラットフォーム
マクアケ 9.4% 2回 297億 クラウドファンディングプラットフォーム
ラクスル 7.3% 11回 452億 印刷通販サイト
Sansan 3.3%
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2009年慶応義塾大学法学部卒業、2011年東京大学法科大学院修了、2013年弁護士登録。契約法務、ビジネス適法性診断、商事紛争、労働法分野、情報法分野(個人情報、営業秘密)等、創業段階~上場企業の企業法務全般において幅広く業務対応を行っている。特にベンチャーファイナンス分野に注力し、シード・スタートアップの株式・新株予約権の設計、投資契約対応等において多くの相談実績を有する。主な著作に『知らないと大変なことになる 会社の個人情報対策』(共著 自由国民社,2014年)等。

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